女が子を産む場合には、その時がきたというので、不安を感じる。しかし、子を産んでしまえば、もはやその苦しみをおぼえてはいない。ひとりの人がこの世に生れた、という喜びがあるためである。
また子を産まぬ女に家庭を与え、 多くの子供たちの喜ばしい母とされる。 主をほめたたえよ。
彼らは恐れおののき、苦しみと悩みに捕えられ、 子を産まんとする女のようにもだえ苦しみ、 互に驚き、顔を見あわせ、 その顔は炎のようになる。
人々が平和だ無事だと言っているその矢先に、ちょうど妊婦に産みの苦しみが臨むように、突如として滅びが彼らをおそって来る。そして、それからのがれることは決してできない。
シオンの娘よ、 産婦のように苦しんでうめけ。 あなたは今、町を出て野にやどり、 バビロンに行かなければならない。 その所であなたは救われる。 主はその所であなたを敵の手からあがなわれる。
すなわち、こう書いてある、 「喜べ、不妊の女よ。 声をあげて喜べ、産みの苦しみを知らない女よ。 ひとり者となっている女は多くの子を産み、 その数は、夫ある女の子らよりも多い」 。
つぎに女に言われた、 「わたしはあなたの産みの苦しみを大いに増す。 あなたは苦しんで子を産む。 それでもなお、あなたは夫を慕い、 彼はあなたを治めるであろう」。
それゆえ、わが腰は激しい痛みに満たされ、 出産に臨む女の苦しみのような苦しみが わたしを捕えた。 わたしは、かがんで聞くことができず、 恐れおののいて見ることができない。
シオンは産みの苦しみをなす前に産み、 その苦しみの来ない前に男子を産んだ。
今あなたは何ゆえわめき叫ぶのか、 あなたのうちに王がないのか。 あなたの相談相手は絶えはて、 産婦のように激しい痛みがあなたを捕えたのか。
あなたは苦しみを忘れ、 あなたのこれを覚えることは、 流れ去った水のようになる。